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「占星術殺人事件」(島田荘司)レビュー
トリックが秀逸で衝撃的という評判を聞いていたので、期待しながら読み進めました。なるほど確かに、よくできた巧妙なトリックでした。本書のメインのトリックについては、探偵役の御手洗潔が、ある会話からヒントを得て解決するわけですが、私も御手洗と全く同じ場面で同じタイミングでひらめきました。その後、頭の中で具体的なトリックの作業をイメージして、間違いないと確信しました。ある程度数学的な素養のある人なら解けるでしょう。私が読んだミステリーの中では、最高に、解決できて気持ちのいいトリックでした。

「なんだ、御手洗も、私と同程度なら大したことないな」と思いましたが、問題なのはその後でした。その10ページほど後に、作者から読者に「挑戦状」が書かれてあったのです。「私は読者に挑戦する」「一人でも多くの読者にこの謎を解いて欲しい」と・・・。でも、すでに解いてしまっていたので、非常に興ざめでした。さらに、少し話が進んだあとで「第二の挑戦状」まで出てきました。しつこい。

全体としては、長い話なのですが、非常に読みやすくて、途中から読むのをやめられなくなりました。西洋占星術には全く興味がないのですが、怪しさを際立たせる点ではよかったかと思います。石岡君があちこち奔走する場面は、全体の構成を考えると、やや冗長かと思いました。逆に、犯人について、動機や犯行後の人生などがもっと詳しく書かれると、より面白かったかと思います。御手洗の、大衆に対する批判的な発言が目立ちましたが、うなずけるものが多かったです。
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|島田荘司 | comments(0) | trackbacks(0) |
「木に学べ ― 法隆寺・薬師寺の美」 (西岡常一)レビュー
法隆寺、薬師寺などの修理、復元を果たし、文化功労者にも選ばれた宮大工が語った言葉を書き起こしたものです。本当に喋ったことがそのまま書かれてあるようなので、関西弁が苦手な人は分かりにくい部分があるかもしれません。私は関西出身なので平気でしたが。

先日、奈良に小旅行に行くことになり、せっかくだから何か予備知識を深めておこうと思い、「予習」として本書を読んでみたのでした。読んでいるうちに、法隆寺、薬師寺を見るのが本当に楽しみになってきました(小学校の遠足以来2度目でしたが、実質初めて行ったのでした)。

実際に訪れたときは、本書に書いてあったことを一つ一つ思い出しながら、細かいところまで確認しながら、長い時間をかけてじっくりと見て回ることができました。今後、奈良方面、特に法隆寺、薬師寺に行かれる方は、ぜひ西岡氏の著書を読んでおくことをお勧めします。何も知らないで、ただの古い建物、世界遺産の一つ、くらいに思って観光するのはもったいないです。類書として、「木のいのち木のこころ―天・地・人(西岡常一, 小川三夫, 塩野米松)」もあります。

■本書で印象深かったところ:
・樹齢千年のヒノキを使えば、建造物は千年もつ。(ヒノキは丈夫。鉄、コンクリートより強い)
・古代の建築でも、昔のほうがよかった。室町時代の改築では、飛鳥時代より質が悪くなっている。
・飛鳥時代の建築は、構造を良く考えてあり、機能美がある(法隆寺の回廊の「束」、「皿斗」など、細部まで)。日光東照宮などは、装飾ばかりで、まともな「建築」ではない。
・学者は、木一本一本のクセを考えず、寸法、形、様式で語ろうとする。話にならん。
・法隆寺を解体して、飛鳥時代の人は一本一本の木のクセを見抜いて、上手く組み合わせてバランスをとっていることが分かった。
・薬師寺は、東塔より、再建した西塔のほうが創建時の形を残している。(東塔は、修復のたびに、その時代の方法が使われたため)
・「飛鳥時代に学者はおりません。大工がみんなやったんやないか。その大工の伝統をふまえているのだから、われわれのやっていることは間違いないと思ってください」
・鉄は、飛鳥時代のように、砂鉄から作ったものなら千年でも大丈夫だけれど、最近の溶鉱炉から積み出したような鉄はあかん。
・宮大工の技法の受け継ぐのは難しい。実際に仕事をしながら覚えないといけないが、その機会が少ない。
・木は呼吸をしている。日本の建築は、日本で育った木が一番いい。「木を買わずに山を買え」。
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|歴史・地理 | comments(0) | trackbacks(0) |
「キッチン」(吉本ばなな)レビュー
評価:
吉本 ばなな
角川書店
¥ 420
(1998-06)
吉本ばななの本は初めて読みましたが、子供向け、というと失礼になるかもしれないが、やはり若年層向けの本だという気がする。少なくとも、社会人で読書量の多い読者には、決して満足できるものではないでしょう。また、女性向けの本というか、少女漫画の読者層と重なるのだろうと思われます。吉本ばななは女性ファンが多いと言われるが、よく分かりました。男の私には、共感できるものが何もありませんでした

「キッチン」(と続編の「満月」)は、主人公が祖母に死なれて、他人の家に居候して、孤独を感じながら過ごし、その家の大学生との恋愛が・・・という単純な話。ストーリーは全く面白くないし、まとまりがない。登場人物のキャラクターも薄っぺらくて、描写が淡々としていて、「死」についても軽く触れるだけで、全体的にあっさりしすぎ。

個々の場面での登場人物の心理描写や発言が、一部の女性読者には、ツボにはまって共感されるのだろうと想像できるが、私にはよく分からない。なぜこんな発言をするのだろう?なぜそう考えるのか?と不思議に思うことの連続。最も理解できないのは、みかげがカツ丼を持ち帰りで買って、タクシーに乗るところ。もうわけが分からない。

おまけで付いている「ムーンライト・シャドウ」も、死んだ人が見えるようなことが書かれてあるが、どういう現象なのか明確に説明されていないので、さっぱり分からない。
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|吉本ばなな | comments(0) | trackbacks(1) |
「すべては「単純に!」でうまくいく」(ローター・J・ザイヴァート,ヴェルナー・ティキ・キュステンマッハー)レビュー
評価:
ローター・J・ザイヴァート,ヴェルナー・ティキ・キュステンマッハー
飛鳥新社
¥ 1,680
(2003-02-24)
「減らせば減らすほど豊かになる」つまり「脱○○」が重要とのことです。これは同意できます。この原理に基づいて、具体的な方法、考え方が書かれています。ただ、他の類書でも読んだことがあるものや、あまり使えなさそうな方法が多かったような気がします。「お金」「健康」に関しては、それぞれの分野の専門書を読んだほうがいいでしょう。

■本書で、個人的に参考になった部分:
・散らかっていることと、仕事への意欲とは似たような関係にあります。つまり散らかっていると、物事を先に延ばしがちになるのです。
・床に物を置かないようにすること。
・本当は「ノー」と言いたいのに「イエス」と言ってしまうとき、誰かに操られている場合が多い。きっぱり自信をもってノーと言うことが重要。
・ネットワーク作りは、「初めから」相手を受け入れる姿勢を示すこと、相手にまとわりつかず向こうから自然に近づく機会を作ること、計画的に行なうこと。
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|自己啓発・能力開発 | comments(0) | trackbacks(0) |
「冒険投資家ジム・ロジャーズ世界大発見」 (ジム・ロジャーズ)レビュー
前作(冒険投資家ジム・ロジャーズ 世界バイク紀行)の続編であり、旅のコンセプトは変わっていません。変わったのは、移動手段がバイクから車(ベンツ)になったことと、旅するコースと、同伴する女性くらいか。

個々の旅先での出来事とそこで得た教訓、また著者の見解が述べられています。多くに国を訪れ、役所仕事、市場、日常生活などの現場を見てきた人にしか分からない、重要なことが多く書かれていると思います。

■本書で印象に残っている部分:
今後数百年の間に、世界の言語は30ぐらいになるだろう。(マイナーな言語は消滅する)
・今日、世界には200の国がある。今後30〜50年の間に、この数は300あるいは400にまで増えるだろう。(民族主義の勃興で、分裂が増える)
・トルコは、長期投資にはうってつけの国になるだろう。
19世紀が大英帝国の、20世紀が米国の世紀であったとしたら、21世紀は中国の世紀である。
・韓国の保護主義は群を抜いて強い。韓国の繁栄は似非であり、韓国に住んだり韓国でビジネスをするのはやめたほうがいい。投資をするなんて論外。
・日本の問題は、人口構成、少子高齢化にある。しかし日本の人種差別はひどく、移民を受け入れず、父母が日本で生まれていても日本人の血が流れていなければ参政権がもらえない。
・従来、世界、特に米国は、パスポートやビザなしでうまくいっていた。本来、ないほうがいい。ユーロは、それを推進する重要なもの。
・ナイジェリアはひどい。国として生き残るとは思えない。
・南アフリカは、アパルトヘイト解消後も、改善されていない。黒人の教育がされておらず、汚職も多い。
・アフリカで観光するなら、タンザニアが一番。
・アメリカで教会に衣服を寄付しても、アフリカの悪徳業者に横流しされるだけ。アフリカの人の職を奪うだけ。
・アフリカでは、タンザニア、エチオピア、モーリタニアは改善に向かう。
・アフリカ等で、NGOは、自己目的化した巨大産業。海外援助のほとんどは、外部のコンサルタント、地元の軍部、腐った役人、NGOの代表者、メルセデス・ディーラーの懐に収まっている。道さえないところにメルセデスのディーラーがいるのだ。
・サウジアラビアでは、生活習慣は古くて単純だが、インフラは立派。空港、高速道路、港、ビルなどは最新。
・パキスタンは不安定。そのうち複数の国に分裂する。この国の洗濯屋のシステムは、不思議なほど見事に運営されている。
・インドには品質という概念がない。世界市場では競争できない。男尊女卑もひどい。
・ペルー、ボリビアは有望。人は、長い戦争が終わったところへ行くべき。
・バンクーバーは、自然環境に恵まれ、多くの外国人もいる。100年後あるいは数百年後には、世界最大の都市の一つになるだろう。
・アメリカ人の多くは、他の国について無知・無関心すぎる。自国のことも本当はよく分かっていない。
・グリーンスパンは失敗し続けた。
・1000年後、どの文化が頂点を極めているか、誰にも分からない。1000年前、世界最大の都市はスペインのコルドバだった。
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「詳説世界史研究」(木下康彦, 木村靖二, 吉田寅)レビュー
評価:
木下 康彦,木村 靖二,吉田 寅
山川出版社
¥ 2,500
(1995-07)
本書は、高校生、特に文系の大学受験生向けに書かれた世界史の参考書です。まえがきの最後にも「本書は、高校レベルの世界史をみずから学ぶための参考書として編集されたものである。」と書かれています。でも、私は単に、趣味としての世界史の勉強、または調べ物に使うために買ったのでした。海外旅行でヨーロッパ・中東方面の遺跡や博物館に行ったときに、歴史の知識があればもっと楽しめただろうなーと思うことがよくあるのです。そこで、今からでも遅くないから勉強しなおそうと思って買ったのでした。私は高校時代は理系だったし、センター試験では地理を選択したため、世界史はあまり勉強しませんでした。今では、もっと真面目に勉強しておけばよかった…と思います。

そういう社会人は多くいると思います。世界史を大雑把に学習できる書籍としては、「一冊でわかるイラストでわかる図解世界史」「スーパービジュアル版 早わかり世界史」など、分かりやすく読みやすいものも多くあります。しかし、より深い知識を得るため、また、調べたいことを詳しく調べるためには、情報量が多いほうがいいです。本書は、571ページもの分量があり、文字も多いため、物足りなさを感じることはありません。また、年表や地図などを多用し、読みやすいように工夫されています。常に手元に置いて、ちょっと時間があるときにぱらぱらとめくってみたくなる本です。
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|歴史・地理 | comments(0) | trackbacks(0) |
「2週間で目が驚くほど良くなる本 ― 読むだけで速効! 視力回復トレーニング」(松崎五三男)レビュー
目が良くなる方法を書いた書籍は多くありますが、中には、視力ではなく、単に目が疲れなくなるとか、視覚が鋭くなるという類の怪しいものもあります。本書は、明確に、視力回復を目的としていて、方法もシンプルで具体的です。「明暗トレーニング」「方向遠近トレーニング」がメインとなっていますが、これらが効果があるという根拠も、人間の目の構造・機能に触れながら説明されています。58歳のとき、この方法で視力0.3から1.5に回復させたという著者の成功体験もそれなりに説得力があります。

ただ、本書では1日2時間トレーニングすることが求められていますが、2時間とることは難しいです。私も、この方法で試してみましたが、時間が短いためか、効果があまり出ていないような、それでも何となく少しは視力が良くなっているような…という程度です。…といっても、視力を測ったわけではないので、よく分かりませんが。時間に余裕があれば、もっと気合を入れて取組んでみたいのですが。何とかして、眼鏡やコンタクトレンズとは無縁の生活に戻りたいものですね。レーシックなどの手術を受ける手もありますが、失敗や後遺症が心配だし、できれば費用がかからないほうがいいので…。
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|医療・健康・食品 | comments(0) | trackbacks(1) |
「「捨てる!」技術 」(辰巳渚)レビュー
本書の趣旨には大いに賛同します。不要なもの、使わないものはどんどん捨てるべきであることは、私も最近実感しています。そうすれば、快適な住まいが得られ、身軽になれるし、本当に重要なこと・必要なことに集中できるのです。

本書では特に“聖域”を作らないこと、思い出のモノ・記念のモノ、本や資料も捨てるべき、と説いている点が評価できます。モノを神聖化し、モノに依存しすぎる生活は虚しいものです。思うに、例えば、旅行の土産、結婚披露宴の引出物など、人からもらった物は捨てにくいという風潮が世の中にはあるようですが、やはり捨てたほうがすっきりしますね。そもそも、旅先で土産物を買うというのは、ゴミを増やすだけで環境に優しくない風習だし、結婚披露宴の引出物は、もらっても邪魔になるだけで、数ヵ月後には、誰からもらったかも忘れてしまいます。もっと言えば、結婚式・結婚披露宴というイベント自体、招待されても迷惑なだけで、世の中から消えるべきです。「ゼクシィ」なんて廃刊すべきです。世の中、無駄なものが多すぎるのです。

……話は逸れましたが、それにしても、収納術/整理術ではなく「捨てる」ことだけで1冊の本を書くのは、やはり苦しいのでしょうか。同じことが繰り返し書かれたり、どうでもいい事例が多すぎます。読者の視点に立てば、物品別・条件別に、捨てるか捨てないかの基準をリスト化して書いてくれるだけでいいのですが。本書の論調は、捨てること自体を自己目的化しているようで、「捨てる!キャンペーン」のようなものを普及させて、著者がその総帥・教祖として君臨しようしているのでは?とさえ思えてしまいました。

■本書で、参考になった部分:
・捨ててしまって「しまった!」というモノも1つや2つあったかもしれないが、もう覚えてもいない。
・3年(あるいは一定期間)使わないものは、今後も使わない。いらないもの。
・他人が「便利」と勧めるものでも無駄なものはある。先入観を持たず、捨てる。
あなたが死ねばみんなゴミ。死ぬ前にすっきりさせたほうが気持ちいい。
・まず「これは捨てられるのでは」と思えるもので、捨ててしまってほんとうに困るものはほとんどない。捨てては困るものは、捨てるはずがない。
・一定量を超えたら捨てる。新旧交代をスムーズに。必要数を決めるといい。
・使い切らなくても、試しに一回使ったんだからと納得して捨てる。
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「東京タワー オカンとボクと、時々、オトン」(リリー・フランキー)レビュー
評価:
リリー・フランキー
扶桑社
¥ 1,300
(2005-06-28)
「泣ける本」として各所で評判になっており、私の知人も「これは泣ける。1人で部屋で読まないと」と言っていました。だから私も、泣けるのを楽しみに読んだのですが・・・。どこが泣けるポイントなのか最後までよく分かりませんでした。オカンが亡くなるところで泣けるのかなーと思ったけど、泣けませんでした。確かに、読んでいて一番辛い部分ではあったけれど…。そして、その次に、例えば、オカンの死後、オカンが残したものを見て、何か衝撃的な事実が発覚したりして泣けるのかなーと期待したけど、それもなかった。本書より泣ける本は他にもあると思ったし、きっと、著者にとっても、読者を泣かせるつもりで書いた小説ではないと思います。

私が本書で最も価値があると思ったことは、通常なら恥ずかしくて表に出しにくい話を、堂々と具体的に分かりやすく示していることです。学生時代の無気力な生活や、貧しく困窮した生活、近親者の病床での姿など、あそこまではなかなか書けないと思います。オカンへの強い思い入れ、誇りに思う気持ちがあるからこそ、そこまで書けるのだろうと思いました。本書を読むと、親孝行をどうするべきか、親が最期を迎えるときどうするべきか、など考えさせられます。

本書の中で一箇所、読んでいて、はっとした一節があります。
『・・・・・
自分だけのことで夢中になっていると、駆け抜けていようと転がり続けていようと、その時間は止まっているように感じる。自分しか見えず、自分の体内時計だけを見ていれば、世界の時間は動いていないのと同じだ。
しかし、ふと足を止めて周囲を見渡す余裕が一瞬でも持てた時、甚だ時間が経過していたことに気がつく。
自分ではなく、対象となるものに目を向けた時、どれだけ時間が止まっているように過ごした時でさえ、確実に日めくりはめくれていたのだということに気付く。
そして、その時にはなにかが手遅れになっていることに、もうひとつ気付く。
・・・・・』
自分のことばかり考えて周りが見えていない状態が続くと、何か取り返しのつかないことなる、ということは薄々感じていましたが、こう書かれると納得できます。

もう一つ本書で評価したい点は、この手の、昔の回想録のような小説には、恋愛が大きく扱われることが多いのですが、本書は恋愛に関する記述が少ない、というよりほとんど無かったことです。世の中には、もっと大事なことがたくさんある、ということをよく知らせてくれていると思います。
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連続ドラマ版DVD-BOX「東京タワー オカンとボクと、時々、オトン」


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「冒険投資家ジム・ロジャーズ 世界バイク紀行」(ジム・ロジャーズ)レビュー
かつてジョージ・ソロスと共同でクォンタム・ファンドを設立し、37歳で引退した投資家による、バイクでの世界一周紀行です。とにかくうらやましい。私も海外旅行は好きで、今まで35カ国ほど旅行していて、いずれは世界一周旅行もしたいと思っています。著者のように、若くして巨万の富を築いてリタイアし、専門知識(著者の場合、投資)を生かしながら、世界中を旅することができたらどんなに幸せだろうと思います。

本書には、投資や国際経済について、示唆に富んだ考察や経験談が多く盛り込まれています。特に、行く先々の国での、出入国時の手続きの理不尽さ、通貨の状況(公式なレートとブラックマーケットのレートの差など)、株式市場の状況(実際に投資をしながら)について説明し、その国の経済の健全性、その国が買いか売りか、を評価しようとしている点が興味深いです。

■本書で印象深かった部分:
・国家統制主義は絶対悪である。
・旧ソ連は、民族・言語・宗教の多様性のため、バラバラに割れ続けるだろう。
・中国は、21世紀前半には、世界最大の経済大国になるだろう。
・共産主義社会では、物価が抑えられ、生産意欲が出ないため、ろくな物が生産されない。
・保護主義は、消費者に不利益をもたらすだけでなく、保護された産業の活気・製品の品質が悪化し、結局は社会を駄目にする。
・ザイールのような国への対外援助は、悪い政権・独裁者を潤すだけで、意味が無い。それより、一度崩壊させ、自力で立て直させることが重要である。
・アフリカは楽観的に見ていい。アフリカ南部、特にボツワナは有望な国。
・オーストラリアのダーウィンは将来楽しみ。ニュージーランド、アルゼンチンの観光資源は魅力的。
・ラテンアメリカは活気が出てくる。そして、米国の国境を変えるほどの影響力を持つかもしれない。未来永劫続く国境はありえない。
・貯蓄と投資に対する課税は廃止すべき。
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