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「博士の愛した数式」(小川洋子)レビュー
博士の愛した数式

博士の愛した数式

(小川洋子) 新潮社 ¥460

★★★☆☆
記憶が80分しか持たない「博士」と家政婦とその息子が中心の物語です。数式が多く出てくることと、3人が阪神ファンであることが特徴。私個人としては、理系人間で数式には親しみがあるし、子供の頃は阪神ファンだったので、その点では楽しむことができました。数学アレルギーの人にも理解できるように配慮されているように思えました。昔の阪神タイガースの選手の名前も多く出てきて、懐かしかったです。

ただ、小説としての評価となると、世間で言われているほど面白いとは思えませんでした。せっかく、記憶が80分しか持たない数学者…という面白い設定をしておきながら、その特徴がストーリーの展開に十分生かされていないように思えました。淡々と物語が進んで、すーっと消えるように終わってしまった、という薄い印象しか残らなかったのです。終盤で未亡人が喋った最後の言葉「私がおります。義弟はあなたを…」が唯一印象深いセリフでした。個々の場面での心温まる描写は味わい深いものがありましたが、全体としては物足りなさを感じました。どうも私には「純文学」と言われる小説は合わないのかもしれません。
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