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「敗者のゲーム」(チャールズ・エリス)レビュー
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2005.09.25 Sunday 03:49
敗者のゲーム
(チャールズ・エリス)日本経済新聞社 ¥1,680
★★★☆☆
決して面白い本ではありません。説教じみていて、教科書のような本です。タイトルの意味するところは、「投資とは、失敗した者が負けるだけで、失敗しなかったものが少し勝てる、という程度のものだ」ということです。だから欲張るな、ということを徹底的に叩き込まれます。
内容としては、ランダムウォーク理論を背景にしており、個人投資家の能力の限界を主張し、インデックスファンドを推奨する内容になっています。後半の個人投資家向けの部分では、具体的な資産運用の考え方をアドバイスしてくれています。全般に、書かれてあることはどれも重要なことで、投資をする上で知っておくべきことばかりです。投資の初心者や、自信過剰な人は読んでおくといいでしょうね。謙虚になれます。逆に、本書に書いてあるような基本を知らずに株をやるのは危険でしょう。
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「大地の子」(山崎豊子)レビュー
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2005.09.24 Saturday 01:27
大地の子
(山崎豊子) 文芸春秋 ¥610 [第1巻〜第4巻]
★★★★☆
中国残留孤児の物語です。また、文化大革命の時代の中国の雰囲気が想像できる作品です。一気に読んでしまいました。こういう難しい題材でこれだけリアリティのある小説が書けるとは、いつもながら山崎豊子には頭が下がる思いです。
特に印象的だったのは、主人公が日本の記憶を徐々に取り戻す過程で、中国と日本の間で気持ちが揺れ動くところですね。また、鉄鋼の工場の技術的な描写も読み応えあります。ただ、主人公がよく出来すぎた人間であるので、やや現実感がないように思われる部分もありましたが…。
本書は、NHKでドラマ化されています。再放送を見ましたが、原作を忠実に再現しようと努力されているようで、合格点でした。一部、テレビで放送しにくいようなドロドロした部分が抜けていたようですが。本書を読んでドラマを見ると、中国に旅行に行きたくなりますね。
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※関連商品… NHKドラマDVD 「大地の子 全集」
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「億万長者をめざす バフェットの銘柄選択術」(メアリー・バフェット, デビッド・クラーク)レビュー
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2005.09.24 Saturday 01:13
億万長者をめざす バフェットの銘柄選択術
(メアリー・バフェット, デビッド・クラーク) 日本経済新聞社 ¥1,785
★★★★☆
株式投資の本は腐るほどありますが、真に実績のある投資家から学ぶのであれば、ウォーレン・バフェットが最適でしょう。そして、バフェットの関連本から一冊選ぶとすれば、本書でしょう。長期投資の教科書的な内容の本です。
「基礎編」の、銘柄選択の考え方を示している部分はとても参考になります。本書に書いていることを忍耐強く実行すれば、おそらく長期的にはかなりの利益が出るでしょう。ただ、各企業の特性を評価するには、財務に関する相当な知識が必要です。別の専門書が必要でしょう。努力して勉強すれば報われる、という考え方です。
しかし、後半の「応用編」の具体的な数字を例に説明している部分は、あまり役に立ちませんね。EPSの推移を具体的に予測するのは、実際には難しいです。少しの誤差によって適正株価が大きく変わってくるため、過度に細かい予想は意味がないように思えます。数式と表を用いた説明の部分が多くありますが、少しくどいですね。
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「ビジネスミーティングの英語表現」(ロシェル・カップ)レビュー
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2005.09.24 Saturday 01:10
ビジネスミーティングの英語表現
(ロシェル・カップ) ジャパンタイムズ ¥2,520
★★★★☆
外国出張に行く前と出張中に何度も読みましたが、実に参考になりました。実際に、本書で書かれていた表現のいくつかを外国での会議で使わせてもらい、助かりました。本書は、英語表現だけでなく会議の進め方についても詳しく書かれていて、勉強になります。日本と欧米のミーティングに対する考え方の違いがよく分かります。また、この手の本の多くは、実際の場面では使わないような例文ばかりだったりするものですが、本書は、本当に使える例文が多く載せられています。
ただ、付属のCDは物足りないですね。全ての例文が録音されているわけではなくて、「ダイアログ」の部分の録音だけでCD1枚のみです。また、喋るスピードが遅すぎて、リスニングの訓練にはなりませんでした。
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「蒲生邸事件」(宮部みゆき)レビュー
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2005.09.23 Friday 05:27
蒲生邸事件
(宮部みゆき)文芸春秋 ¥900
★★★★★
ミステリーであり、SFであり、歴史小説でもありますが、歴史小説として印象に残りました。宮部みゆきの作品の中ではベストだと思います。受験生が二・二六事件のあった時代にタイムスリップする話ですが、当時の時代背景や町の様子、人物の心情など、実にリアルに描けていると思います。
感心したのは、現代に生まれ育った主人公が、昭和初期の時代や当時の人々に敬意を払い、溶け込もうと努力していたところです。過去のどの時代の人も、その時代を精一杯生きて世の中を形成してきた、その積み重ねの上に今の時代があるのだということを、思い起こさせてくれました。主人公が、当時のことを、いい時代じゃないか・・・と言っていたのが印象的でした。
ストーリーとしては、犯人探しのようなミステリー的な部分や、恋愛小説的な部分もあり、いろんな読み方ができて楽しいです。特にラストのシーンは、何度も読み返したくなるほど、感情移入してしまいました。
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「英文翻訳術」(安西徹雄)レビュー
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2005.09.23 Friday 05:11
英文翻訳術
(安西徹雄)筑摩書房 ¥924
★★★★☆
会社の仕事で英文を翻訳することがあったり、副業で翻訳でもしようかと思っていたときに、本書を発見しました。文庫なので手軽に読めるし、英文翻訳の技術的なポイントが簡潔にまとめられているので、これから翻訳の基本を勉強してみようという人にはおすすめできます。
思えば、英文翻訳(英文和訳)の勉強をしたのは大学受験の頃以来10年以上ぶりでしたが、翻訳には翻訳の専門技術というかノウハウがあるのだと思い知らされました。大学受験で必要なのは、試験で減点されない和訳でしたが、世の中で必要なのは、人に読んでもらえる和訳です。本来どちらも同じものであるべきですが、やはり、実社会で評価される翻訳をするには、相当な訓練とセンスが必要だということが分かりました。
同じ著者の著書で、「英語の発想」(安西徹雄)があります。英語と日本語の発想の違いについて詳しく書かれており、翻訳に役に立つ考え方が説明されているため、併せて読むといいと思います。特に、英語は名詞中心、日本語は動詞中心の性格が強いという話などは、もっと早く知っておけばよかったと思いました。
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「投資戦略の発想法」(木村剛)レビュー
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2005.09.23 Friday 02:48
投資戦略の発想法
(木村剛) アスコム ¥1,890
★★★★★
あらゆる個人のための、資産形成や家計に関する考え方を述べています。巷に溢れている投資に関する本とは全く違っていて、良心的な本であることが最大の特徴でしょう。というのも、他の多くの本は、業界の立場を代弁していたり独り善がりだったりするのですが、本書は、一貫して読者の利益を考えてくれています。
特に、投資信託の選び方、家計のバランスシートの重要性、インフレへの対策などに関する説明は、一読に値します。参考文献も使えます。本書を読めば、インチキな情報に騙されないためのフィルタを身につけられます。マネー雑誌の記事の多くは読む価値がないということが分かるようになるため、時間の無駄を避けられるようにもなれます。
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