-
スポンサーサイト
-
2011.02.12 Saturday
一定期間更新がないため広告を表示しています
|⇒- | - | - | -
「夜と霧」(ヴィクトール・E・フランクル)レビュー
-
2005.04.24 Sunday 05:53
夜と霧
(ヴィクトール・E・フランクル)みすず書房 ¥1,575
★★★★☆
二つの動機から本書を手に取りました。第一に、ユダヤ人の歴史・アウシュヴィッツの強制収容所についての関心が強かったこと。第二に、被収容者だった作者が心理学者としてどのような説明をするのか興味があったということです。これらの両面で、非常に読み応えのある作品でした。
また本書で最も印象深かったのは、人間の内面の多様性や奥の深さに触れている部分です。どんなに苦しい状況でも、そこで生きることに意味があり、希望や尊厳を失わないことが可能なこと、未来に希望を持つことがいかに重要かなど、多くのことを認識させられました。池田香代子の訳も、多少読みにくいところはありますが、格調が高くて悪くないと思います。
→ Amazonで詳しく見る
-
「人はなぜお金で失敗するのか」(ゲーリー・ベルスキー,トーマス・ギロヴィッチ)レビュー
-
2005.04.24 Sunday 05:40
人はなぜお金で失敗するのか
(ゲーリー・ベルスキー,トーマス・ギロヴィッチ)日本経済新聞社 ¥650
★★★★☆
私自身、株式投資を5年以上続けている過程でお金について勉強もしていたし、確率・統計の知識もあるつもりだったので、知識の整理のつもりで本書を読んでみました。それでも、新たな発見がいくつかありました。
たとえば、過去の支出にとらわれて行動を決めてしまう「つぎ込んだ費用の誤り」、自分が所有しているものの価値を過大評価する「所有効果」やこれに関連する「後悔の嫌悪」と「決定麻痺」、持論に合う情報のみ有利に解釈する「追認へのバイアス」、平均的・統計的に見て多くの人が「自信過剰」であるという現実など。
「行動経済学」「心の会計」という概念の奥の深さを知ることができます。金儲けに自信があるのになぜかお金が貯まらない、という人にはぜひ読んでいただきたいです。利益や損失に対して客観的な見方ができるようになります。
→ Amazonで詳しく見る
-
「はじめての中国語」(相原茂)レビュー
-
2005.04.24 Sunday 05:36
はじめての中国語
(相原茂)講談社 ¥756
★★★★☆
本格的に中国語の勉強を始めようか迷っている人、あるいは単に中国語がどんな言語なのか興味がある人は、本書を読み物として読んでみるだけで、得るものがあるでしょう。私自身、中国語の勉強を始めようと考えつつ、どこか本気で踏み切れなかったときに本書を読みました。それで背中を押されて、中国語の学習を始めるきっかけになりました。
発音・文法・語彙の基本を、さらりと説明しているだけの本ですので、肩の力を抜いて楽に読めます。英語・日本語との相違や共通点を整理しながら読めるように書かれている点も評価できます。本書を読んで中国語学習のイメージを形成し、学習のポイントを整理した後、他の参考書にとりかかるといいでしょう。
→ Amazonで詳しく見る
-
「幻夜」(東野圭吾)レビュー
-
2005.04.24 Sunday 05:30
幻夜
(東野圭吾)集英社 ¥1,890
★★★★☆
「白夜行」の続編かと思い読んでみました。「白夜行」を読んでいない人でも問題なく楽しめ作品ですが、「白夜行」を読んでからのほうがいいでしょう。本書の美冬と「白夜行」の雪穂をダブらせながら読むと楽しいです。
「白夜行」では、主人公の二人が接する場面を描かない手法が面白かったですが、「幻夜」では、主人公の二人の接触が直接的に描かれています。それでも、「白夜行」と同様の怪しげで不気味な雰囲気を今回も堪能できました。というのも、読んでいる途中で気づいたのですが、本書では、主人公の美冬の本音や心理描写を直接的に記述した部分が無いのです。彼女の発言・行動から様々な想像をかき立てられるところに面白さがあると思います。
→ Amazonで詳しく見る
- ←back 1/1 pages next→