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「斜陽・人間失格・桜桃・走れメロス 外七篇」(太宰治)レビュー
斜陽・人間失格・桜桃・走れメロス 外七篇

斜陽・人間失格・桜桃・走れメロス 外七篇

(太宰治) 文芸春秋 ¥670

★★★★★

太宰治の代表作11篇が1冊の文庫に収められていてお買い得といえるでしょう。一部でファンが多い「女生徒」が入っていないのが残念ですが、これだけあれば太宰ワールドを満喫できます。また、本文と同じページに注釈があったり、巻末では60ページ以上かけて、太宰治に関する詳細な解説と年表が掲載されていたりと、満足できる構成になっています。

個々の作品について今さら論評するのも気が引けますが、「人間失格」などは、読む年齢によってずいぶん印象が変わるものだと思いました。主人公が27歳のところで話が切れますが、27歳であんな状態になるなんて、27歳を数年過ぎた年齢なって読むと不思議な感覚があります。「走れメロス」は、子供の頃に教科書で読んだ記憶があったものの細かい内容は忘れていたので、懐かしい想いで読むことができました。
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